ピンクフロイド知らない

気になった音楽、PVの話

millennium parade『Veil』

https://www.cinra.net/uploads/img/news/2019/20190405-millenniumparade_full.jpg


『millennium parade』はKing Gnuの常田さんが新たに始めたプロジェクトです。
正直、僕は常田さんのファンでもないですし、映像はかっこいいですが曲も別にピンとは来ていません。

じゃあ何故この曲を紹介しているかと言いますと、こちらの初ライブのライブレポを読んで欲しいんです。
https://natalie.mu/music/news/332520
一部抜粋

ライブは音楽と3D映像をシンクロさせた内容に。暗転と同時に観客が3Dアイウェアを装着すると、ステージの向こうにメンバーのシルエットが浮かび上がった。同時にステージとフロアの間を覆う紗幕にはPERIMETRONのオフィシャルサイトに登場する無数に蠢くピンク色の顔のCGやアニメーションが映し出され、強烈なビートが軸を担う「Fly with me」でmillennium paradeのパフォーマンスがスタート。

ここ!

観客が3Dメガネを付けてライブを見るんですよ。すげえ。 こういうチャレンジングな取り組みは古臭い音楽業界にとって非常に重要だと思うわけです。

  • ライブハウスでライブを見る価値

いきなりたいそうな話になりましたけどもね。 最近、GLOWLYで店長されていた恭平さんがYoutubeを始められまして、ライブハウス事情について語られているので私もたまに見てます。
そういうのを見ながら『ライブハウスでライブを見る』ということについてたまに考えるんですけども。

僕は率直に「何十年前から同じことをやっとんねん」と思うわけです。
多分、ブルーハーツがドサ回りしていた時代(もしかしたもっと前から)から「ライブのやり方」というものは変わっていないんではないかと。
(アリーナとかドームツアーみたいなのは一旦横に置いて)
何も進化していない。進歩していない。時代は変わりましたよ、店長。

ライブハウスの問題点、みたいな話が定期的に回ってきて「酒が薄い」「汚い」「スタッフの愛想が悪い」「ライブハウスも集客しろ」とか色々言われとるわけですが、トータルすると「ライブハウスでアマバンドのライブを見るのに、昔は2500円払う価値があったかも知れんが今はもうねえよ」だと僕は思います。

  • 最近変わったなと思うこと

僕も社会人になって既に転職を2回しまして、いろんな人に会います。
そこで話していて感じるんですが「ライブハウスには行かないがフェスには行く」人って結構多くないですか?
昔からこうだったかな。僕は増えたように感じます。
そしてフェスに行く人の目的って大半の場合、音楽は半分でもう半分は「友達と遠出してワイワイできる」だと思うんですね。
(これは誓っておきますが、ディスってるわけではないです)

SNSが普及しまして、良くも悪くも「バエる(映える)」ものがウケる時代なわけですが、ライブハウスは全くバエない。フェスはバエる。

清潔感もないし閉鎖的すぎる。むやみに騒いだら怖い男の人に怒られそう。
SNSでシェアしたところで、行ったことない人が「いいな!行ってみたい!」となるでしょうか。一切ならないと思います。

とにかく、今のライブハウスは世の中の変化についていけず置いていかれている。
だから、もう昔ほどの価値はないんだよ...じいちゃん...と言いたいわけです。

  • 話が長くなりましたけども

だからこそmillennium paradeのライブは良いなと思ったわけです。
斬新なライブのやり方だし、この記事をみた時「え、なんか凄そう。見てみたいかも」って思った人もいるんじゃないですか。
見てみたいと思った人の中には、僕と同じで「音楽が良いから」そう思ったのではなくて、「3D映像と一緒にライブ見るのが楽しそう」っていう人もきっといますよね。
「モノではなく体験を買う時代」と言われて久しく、サカナクションの山口一郎も同じような話を度々インタビューでしてますが、まさにこういうことじゃないの。

常田さんはそもそも東京藝大出てるスーパーアーティストなのでこういうことができるのかも知れませんが 、他のバンドの方にも「音楽だけやってりゃいい」じゃなくて新しいことに挑戦して欲しいなと切に思う次第です。